【全編5話】記憶喪失だった母が、殺人事件の容疑者として逮捕されました

未分類

【4話:明かされる衝撃の真実】

警察に駆けつけると、母が取り乱していた。

「私が…私が殺したの?」

母の目は涙でいっぱいだった。

刑事が説明してくれる。

「奥山さんの記憶が一部戻ったようです。ストレス性の記憶喪失では、このように突然記憶が戻ることがあるそうです」

でも、断片的な記憶だけでは真相はわからない。

そのとき、岸本さんが駆け込んできた。

「待ってください!これを見てください」

差し出されたのは、古びた手帳だった。

「姉さんの婚約者、高橋さんの遺品です。遺族が最近見つけたものです」

手帳には、驚くべきことが書かれていた。

「奥山さんを守るため、僕が死んだことにする」

高橋さんは生きていた。でも、なぜ?

母の目に、突然の閃きが走る。

「思い出した…あの日、私は…」

母の口から語られる真実に、部屋中が固まった。

「高橋くんを守るために、私が殺人犯を演じたの」

そして明かされる、15年前の事件の真相。

「高橋くんが目撃してしまった政界の大物による汚職…それを隠蔽するために、私たちは標的にされたの」

母は涙を流しながら続けた。「高橋くんの命を守るため、私が殺人犯になることを選んだの。でも証拠不十分で不起訴…その後、私は記憶を封印してしまったみたい」

だが、それは新たな謎の始まりでもあった。高橋さんは今どこにいるのか。そして、真の犯人は誰なのか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました